gazou

主演ライアン・ゴズリングの話題作、「ララランド」のDVDが出たからでしょうか、
某ネット動画視聴サービス31日間無料視聴期間中にずっと観たかったこの映画が追加されていたので、
光の速さで観ました。
最初はうふふと一人の部屋で笑っておりましたけれど、途中で「ラース・・・」とぼたぼた涙し
ふわーと幸せな気持ちに包まれて終わりました。愛にあふれた素晴らしい映画!
ということで、熱の冷めやらぬうちにレビューもどきを挙げたいと思います!
ライアン・ゴズリングがかわいすぎるので、ご覧になる方は気を付けてください。

ラースとその彼女

まずは、allcinemaからあらすじを拝借。

雪に覆われた小さな田舎町。町の人たちからMr.サンシャインと呼ばれ慕われている心優しい青年、ラース。しかし、純粋すぎるがゆえに極端にシャイで、女の子とまともに話すことも出来ない。そんなラースを心配していた兄夫婦のもとに、ある日、当のラースが彼女を紹介しにやって来た。しかし驚いたことに、その彼女とは、インターネットで購入した等身大のリアルドール“ビアンカ”だった。困惑する兄夫婦は医師に相談し、当面ラースの妄想に話を合わせるようにとの助言をもらう。そこで、町の人たちにも協力を仰ぎ、みんなでビアンカを生身の女性として扱うことにするのだが…。

リアルドールというのは、日本でよく通っている名称で言えば「ラブドール」ですね。
もっとあけすけな言い方をすれば、かつて「ダッチワイフ」と呼ばれていたものです。
この映画を一言で説明しようと思うと、およそ
「ラブドールを恋人だと妄想し始める青年の話だよ」ってなことになるかと思います。
ということで最初は、「ラブドールと私」の話からこのレビューを書き始めようと思ったんですが、
どんどんこの作品の本質から離れていく気がして、やめました。

なぜなら、このラブドール「ビアンカ」は、「王様でいられる子供時代」の象徴みたいなものだったからです。
このビアンカ、顔からパーツまでラースが選んで、ラースの思い通りの形で生まれてきた人形です。
映画の冒頭で、ラースと話すビアンカはいつだってご機嫌です。
そしてラースのことを聞きたがります。
(ビアンカは僕のことを知りたがるんだとラースが兄夫妻に嬉しそうに話すシーン、
最初に観たときはなんとも思わなかったんですが、あとで振り返ると切ない気持ちになりました。)

きっとラースは、今までずっと言えなかったんだと思います。
お兄さんが家を出て寂しかったことも。お母さんを早くに亡くして寂しかったことも。
本当は、自分のことを大切に思ってくれる恋人がほしいということも。
「わがままじゃないから」じゃなくて、
たぶん「そんなことを言って徹底的に嫌われてしまうのが怖いから」じゃ、ないかなあ。
なるべく自分の本心は出さないで、期待を裏切られないようにしていたんじゃ、ないかな。
ラースが自分の心を壊さないように必死なのが、観ていてつらかったです。

そんなラースが、綺麗な形じゃないけど自分をさらけ出していって、
最後には王様じゃなくなるけど、大人になることを決めるところ、
すごく滑稽なんだけど、悲しくって、美しくって、素晴らしい「通過儀礼」だったなって、私は思いました。
ラースがお兄さんのガスにいつ自分が大人だと気づいたか、尋ねるシーンがあって、
それに対してお兄さんが、あくまで持論なんだけど・・・と
大人だと思うことについていくつかを話すんですけど、
それが私はなーんにも実践できていなくって、ぐさぐさ胸に刺さりました。
大人になるって、難しいなあ。

それからこの映画で印象的だったのは、
手編みのものや、編み物をするシーンがたくさん出てくるところ。
前述のシーンで、ガス(ラースのお兄さん)は
「自分のためでなくみんなのために正しいことをするのが大人だ」とも話していました。
たぶん、「他の人のためを思って、正しいことをする」の象徴が、この映画の中では編み物、なんだと思うんですね。
映画の冒頭でも、ラースがカリン(ガスの妻)にストールを貸してあげるシーンがあるんですが、
後ほどそれがラースの亡くなったお母さんがを彼を妊娠中に編んだものだということがわかります。
それを大事に身につけているラースを見ると、胸がきゅっとなりました。

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やや久しぶりの映画紹介、いかがでしたでしょうか。
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