坂口安吾の『堕落論』の中の「恋愛論」で、こんなことが書かれていました。 教訓には二つあって、先人がそのために失敗したから後人はそれをしてはならぬ、という 意味のものと、先人はそのために失敗し後人も失敗するにきまっているが、 さればといって、だからするなとはいえない性質のものと、二つである。 恋愛は後者に属するもので、所詮幻であり、永遠の恋などは嘘の骨頂だとわかっていても、 それをするな、とはいい得 […]