gazou

このサイトではおすすめ読み物とおすすめ映画を
「気分から」引けるようにしたいなあと思っているんですが、
早速コンセプトから大きく外れて、今日は同じ女優さん縛りで、
映画3本を紹介します。

件の女優さんは・・・安藤サクラさん。

私、演技のうまい下手はよくわからないのですが、
彼女の存在感にはいつも驚きます。
彼女がいなかったら、この映画はまったく違うものになるんだろうなあ、というのは
ど素人の私にもわかるのです。

小学生のとき、「キャラクターを動かして、自分で映画をつくろう」という
PCソフトに一時期はまっていました。
このソフトを今、実写でつくるなら、
安藤さんが入っていたらいいなあ、なんて思っています。

愛のむき出し

まず、私がこれを観るきっかけになった雑誌
「ケトル」の作品紹介を引用しますね。

AAAの西島隆弘が演じるユウは、
神父の父に懺悔するためだけにパンチラ盗撮する男子高校生。
そんな彼が恋するのは、満島ひかりちゃんが演じる美少女・ヨーコ。
しかし、このヨーコちゃん、実はユウの父の愛人の娘で、
女番長のサソリに恋をしていて(でも、サソリは実はユウが女装した姿)・・・と、
人物相関図が必要なほど複雑な人間模様と登場人物の屈折ぶり。
〔中略〕
作中、ヨーコが新興宗教にハマり、
ユウは彼女を宗教団体から奪還しようと奮闘。
変態だけど、必死な彼の姿からは
ヨーコへの「むき出しの愛」が、痛いほどに伝わります。

ストーリーだけ読むと、わけわからんですね。
わけわからなすぎて、気になって観たのでした。
この映画は4時間もある超大作なのですが、
「ここが好き」というポイントがいくつもあって、
何度も観たくなってしまいます。

安藤サクラさんは、なんとこの信仰宗教の幹部役なのですねえ。
太ももどーんと出した白い服をお召しのシーンとかあるのですが、
男受けしなそう感がすごい。ひたすら怖いです。

私は園監督のにわかファンなのですが、
園監督の映画は(最近はそうでもないものも多いですが)
「わざとらしい」ものが多いのです。
作り物っぽさを前面に出している、というか。
プラスチックっぽい。
この映画の安藤さんは、そんな作品世界にぴったりで、
不気味でちょっと狂っていて少し切なくって、最高です。

ケンタとジュンとカヨちゃんの国

こちらは、amazon掲載のストーリー概要引用から。

施設で兄弟のように育ったケンタとジュン。
電動ブレーカーで壁を壊す仕事をしながら、夢を語ることもなく先輩のイジメに耐える日々。
二人はある日、すべてをぶっ壊して“ここ”から抜け出す決断をした。
盗んだ車にカヨちゃんを乗せて、北を目指して出発する。そこには最後の希望があるはずだった…

安藤さんは、この「カヨちゃん」役をされています。
上記のストーリーだけ読むと、カヨちゃんはまるでお姫様みたいじゃないですか。
「全然そうじゃない」ところが、この映画を観ていて辛いところであり、好きなところです。

例えば、カヨちゃんは愛しているかどうか、すぐ男性に確認するんですね。
でも、全然彼女の期待する言葉はかえってこない。
冒頭で「愛されたい」思いを、彼女が何度も何度も頭の中でつぶやくところ、
破壊力抜群でした。
ワキガであることを気にして、部屋の冷房をがんがん入れるところとか、
もみ合いになってバッグの中がぶちまけられてしまったとき、
彼女の制汗スプレーが転がり出るところも、観ていてつらかった。

カヨちゃんは、全然魅力的ではない。何もかも安っぽい。
話し方も服装も、女の子を意識して作り上げているようだけれど、
けしてかわいくない。
その痛々しさが、愛されたさを全身から放っているようで、
観ている人の孤独を、これでもかこれでもかと刺激してくる。

実はこの映画、DVDで観ながら途中でちょっと眠くなったりもしてしまったのですが、
(なにせ淡々としているんです)
でも生きていると、いろんな局面で思い出すシーンがあります。

百円の恋

再びamazon氏のストーリー概要を引用。
斎藤一子(安藤サクラ)は32歳にもなって、実家に引きこもり、自堕落な生活を送っていた。
ある日、離婚して出戻り中の妹の二三子と大ゲンカになり、一子が家を出ることに。
仕方なく、100円ショップの深夜労働を始めるが、そこは、様々な問題を抱える、個性豊かな底辺の人間たちの巣窟だった。
一子の唯一の楽しみは、近くのボクシングジムで練習をする一人の中年ボクサー・狩野(新井浩文)を見ることだった。
ある日、100円ショップに来た狩野からデートに誘われた一子は、初めてボクシングの試合を見る。
それは狩野の引退試合だった。
殴り合い、肩を叩き合う、ボクシングの試合に一子は強い羨望を抱き、自らもボクシングを始める。
一方、引退試合で負けた狩野は自暴自棄になり、深夜の100円ショップに転がり込んでくる。
そんな狩野を介抱するうちに体を重ねるようになり、二人の生活が始まるが・・・。

この作品の安藤さん演じる一子は、冒頭、とってもわかりやすくすれている。
カヨちゃんと通じるところもあるけど、カヨちゃんと違って努力らしいこともしていない。
カヨちゃんみたいに、「努力しているのに認められない」方が、辛いですしね。
努力していなかったら、「伸びしろがあるから」って、自分を慰めることもできる。

でも、ボクシングに目覚めてから、彼女はどんどん変わっていく
(これまで書いてきたように、安藤さんは
変幻自在な?女優さんなのですが、
同じ作品の中でも別の人物になっていくようでした)。
じっとしている方が傷つかないかもしれない。けど、動こうとする。

きっと勝てないと思うけど、試合に出たいと思う一子。
ジムのトレーナー(?)を説得するところも、
相手に向かっていくところも、すごくかっこよかった。
私は、これほど「私も、何かで一歩踏み出そうかな」と思わせる映画を
他に知りません。

男慣れしていない一子の一張羅らしきもののリアルさ。
うざい人たちの描写(一子のアルバイト先の人々が絶妙な匙加減でうざい)。
ちょっとしたところもいちいち面白いです。

ネガティブな気持ちのときに観ても笑えて、前を向きたい!と思える映画です。

===ブログランキングに参加しています===
ぽちっとしていただけると、とっても嬉しいです^^
にほんブログ村 映画ブログ おすすめ映画へ
にほんブログ村